コラム
企業からの情報発信は、伝えたい情報を一方的に伝えるケースが多くなってしまいがちですが、LINEにはユーザーと1対1でコミュニケーションを行える「LINEチャット」という機能があります。
LINEチャットを活用することで、問い合わせや予約受付などの顧客対応が可能になります。直近LINEチャットの機能も一部アップデートされておりますので、それらを踏まえながら、今回はLINEチャットの機能や基本の使い方から、さらに活用するための方法をご紹介いたします。
- TOPICS
- LINEチャットとは?
- LINEチャットとLINE公式アカウントのメッセージ配信の違い
- LINEチャットの使い方
- LINEチャットのメリット
- LINEチャット利用時の注意点
- LINEチャットの応用活用
- おわりに
LINEチャットとは?
LINEチャットは、LINE公式アカウントを開設している企業や店舗がLINEアプリのトーク機能を通じて、友だちユーザーと1対1でコミュニケーションが取れる機能です。
LINEチャットで会話を始めるには、基本的にユーザーから先にチャットを送ってもらう必要があります。例外として、2024年7月の機能アップデートにより、認証済アカウントであれば、LINE公式アカウントのオーナーから先にチャットを送ることができるようになりました。連絡先一覧のチャットボタンより選択可能です。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/service-information/update202407-09/
LINEチャットとLINE公式アカウントのメッセージ配信の違い
● メッセージの配信対象|LINEチャットは1対1
LINE公式アカウントのメッセージ配信は、複数の友だちへの配信が基本ですが、LINEチャットは1対1の形式でコミュニケーションを行います。
● メッセージの目的|LINEチャットは個別対応向き
メッセージ配信は、複数の友だちに対して一律の情報発信を行うので、キャンペーン告知などを伝えるのに向いています。一方、LINEチャットはメッセージ配信後、ユーザーの質問に回答するなどの個別コミュニケーションに向いています。
● メッセージの配信費|LINEチャットは無料で利用可能
LINE公式アカウントは、料金プランごとに月の無料メッセージ通数と、追加メッセージの送信可否が決まっています。 一方、LINEチャットで送るメッセージは、メッセージ通数に含まれず、どの料金プランでも無料で使用することができます。
※チャットのダウンロード期間は1年で、タグやノートにも利用数の上限があります。
LINEチャットの使い方
● LINEチャットを利用してもらうための導線設計
認証済アカウント以外では、企業や店舗から先にチャットを送ることはできず、最初はユーザーから先に送ってもらう必要があるため、事前にLINEチャットで問い合わせや予約受付を行っていることを周知しましょう。LINE公式アカウントのあいさつメッセージでLINEチャットの利用を促すメッセージを送ったり、リッチメニューにボタンを設置したりする方法がおすすめです。その他にも、メッセージ配信での定期的な案内や、Webサイトでの告知、店舗での声掛けも有効です。
● 様々な形式での柔軟なコミュニケーション
LINEチャットでは、テキスト以外にも画像や動画、音声などを送ることができます。テキストだけで伝えることが難しい情報も、用途に応じた形式を用いて、わかりやすく相手に伝えることができるので、お互いの認識を合わせやすくなります。
● ユーザー情報の管理
LINEチャットは、多くのユーザーと1対1でコミュニケーションを取るため、ユーザー情報をしっかりと管理する必要があります。以下の機能を上手く活用することで、簡易的に管理することができます。
・ユーザーの表示名変更
LINEチャットで表示されるユーザーの表示名を変更することができます。LINEでは、ユーザー名を自由に設定できるため、ユーザーの氏名が分からない場合もあります。この機能を活用することで、どのユーザーとやり取りをしていたのかが明確になります。また、ユーザー側に設定した表示名は反映されません。
・ タグ/ノート機能
1人のユーザーに対して、最大10個のタグを紐付けることができます。担当者名や来店日など、20文字以内の自由な名称で設定できます。任意のタグを設定することで、ユーザーを特徴などで分類し、わかりやすく管理することができます。また、ノートを活用して、ユーザー情報の記録や、他のスタッフへの共有事項などを記載しておくことができます。ノートに記載した内容がユーザーに見られることはありません。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/technique/20240905/
その他にも、タグ付けしたユーザーのみを対象に、メッセージの配信先を絞り込むセグメント配信を行うことが可能です。例えば、「商品購入履歴あり」でタグを作成し、該当ユーザーに関連商品のクーポン付メッセージを配信することができます。さらに複数の一定条件でユーザーをグループ化したい場合は、チャットタグでオーディエンスを作成することができるので、より詳細な条件のユーザー群に対してメッセージ配信を行うことも可能です。
LINEチャットのメリット
● 顧客満足度向上とリピーター獲得
ユーザーは、LINEチャットを通して時間や場所に関わらず、必要な時に気軽に問い合わせができます。電話が繋がらないなどのユーザーのストレスをなくし、ユーザーが必要な時にサポートを提供することができます。さらに、テキストでは伝えることが難しい場合も、画像などを用いた柔軟なコミュニケーションが取れます。きめ細やかな有人対応で、顧客満足度向上が期待できます。
また、ユーザーにとって身近なLINEアプリから、思い立ったときに気軽に予約できることで、リピーター獲得にもつながりやすいです。
● 効率化とコスト削減
チャットの履歴から、テキストベースで内容を確認できるため、口頭でのやり取りで起こりやすい聞き間違えなどのトラブルを回避できます。また、即時対応が難しい場合でも、自動応答メッセージで一時返信をおこない、後から有人対応に切り替えることができます。さらにLINEチャットは配信費用がかからないので、顧客対応のコスト削減や業務の効率化にもつながります。
LINEチャット利用時の注意点
LINEチャットは、ユーザーとよりスムーズなコミュニケーションを行うためのものであり、ユーザーが必要とする目的以外で必要性のないチャットを送った場合、ブロックや通報の対象となることがあります。
また、LINE公式アカウントの友だち数が多いアカウントでは、チャットの管理が追いつかなくなることがあります。個別のチャットの対応が遅くなったり、返信を失念してしまったりした場合は、クレームにつながることがあります。対応漏れを防ぐために、タグ機能とあわせて、応答状況の表示機能を活用しましょう。
2024年10月にトークルーム画面上部にチャットの応答状況を固定表示するステータスバー機能の提供終了に伴い、応答状況の表示機能が追加され、トークルームのアカウント名の下に応答状況を伝えるテキストを表示することができるようになりました。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/account-settings_response/
応答方法に応じて、自動で以下のメッセージが切り替わり、トークルームの画面上部に表示されます。
その他にも、LINEチャットで送信した内容の保存期間は、全て1年となりますので、注意しましょう。
LINEチャットの応用活用
● LINEコールを活用した通話リクエスト
LINEチャット上で解決できない複雑な問い合わせや、電話で相談したいユーザーには、ユーザーからLINE公式アカウントに電話がかけられる機能「LINEコール」が活用できます。企業や店舗から電話をかけることはできませんが、通話リクエストをLINEチャットから送ることで、ユーザーから電話をかけてもらうよう伝えることができます。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-official-account/technique/20190418-1/
● チャットボット化して自動応答も可能に!
・応答メッセージの活用
応答メッセージは、LINEの友だちから届いたメッセージに対して、自動でメッセージを返す機能です。この機能を活用すると、LINEをチャットボットとして利用できます。応答メッセージには、一律応答とキーワード応答の2種類があります。
一律応答では、友だちからのメッセージに対して、一律で同じメッセージを返信します。キーワード応答では、特定のキーワードを含むメッセージに対して、あらかじめ設定したメッセージを返信します。
・LINEのMesseaging API
Messaging APIとは、LINEヤフー社が提供しているAPIで、ユーザーと双方向のコミュニケーションを実現するサービスを開発できる機能です。Messaging APIを導入することで、より自由度の高いチャットボットを実装することができます。Messaging APIを活用する際は、外部ツールの導入がおすすめです。弊社でもDialogOne®というツールを通して、これらのサポートができますので、ご興味ございましたらお問い合わせください!
チャットボットに関しては、こちらの記事でも詳しく紹介しておりますので、チェックしてみてください!
● 有人対応と自動応答の効率的な併用
LINEチャットと応答メッセージは同時に使うことはできませんが、2024年1月にLINEチャットにヒートマップ機能が追加されたことにより、分析画面から、曜日・時間ごとのチャット受信数の平均値をヒートマップで可視化できるようになりました。チャットが活発になるタイミングを確認できるようになり、対応が多くなる時間を考慮したスタッフの人員配置や顧客対応の効率化が可能です。LINEチャットと自動応答を切り替えながら、最適な運用を行いましょう。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/news/line-official-account/20240131/
おわりに
今回は、LINEチャットの機能と基本的な使い方や、より効果的に活用する方法をご紹介しました。LINEチャットは、ユーザーと1対1のやり取りができ、きめ細かな顧客対応によって、顧客満足度を向上させることができます。
トーチライトでは、LINE公式アカウントコンサルティングサービス「TeLAS」を通じて、企業の課題に合わせた戦略設計から配信設定、検証分析までトータルサポートいたします。また、API対応ツールであるメッセージ管理ソリューション「DialogOne®」のご提供も可能ですので、LINEチャットをときには自動化しながら、顧客対応を効率化させたいというようなご要望にもお応えできます。
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