コラム
LINE公式アカウント開設後、LINEでの集客や情報発信を行うことで顧客との接点を広げて、One to Oneのコミュニケーションをとる環境を作りたい、データを貯めて活用したいなどと考えている企業さまが多くいらっしゃいます。
アカウントを作成するのは簡単ですが、きちんと準備せずに始めてしまい、「友だち数が伸びない」「何を配信したら良いかわからない」などの壁にぶつかってしまったという声をよく聞きます。
今回は、弊社 株式会社トーチライトのLINE公式アカウントのプロデュースや広告、アカウント運用の戦略設計、サポートをおこなう営業担当の村田・坂本と、アカウント運用や配信設計などディレクションをおこなう五反田・前田の4名に、LINE公式アカウントを開設前から初期設定までのポイントをさまざまな企業のLINE公式アカウントを見てきた視点から解説いたします。
- TOPICS
- LINE公式アカウントへの集客プランをしっかり計画する
- どんな顧客に友だちになってほしいかで集客方法を考える
- 施策ごとにどの指標を重視するか考える
- あらかじめ大まかなスケジュール設計をしておく
- おわりに
LINE公式アカウントへの集客プランをしっかり計画する
– はじめに、開設する前に考えておくべきポイントを教えてください。
●村田 アカウントを開設してたくさんの機能を搭載する企業さまがいらっしゃいますが、機能を搭載したことに満足し、いざ運用すると友だちがなかなか増えないと悩まれる企業が多い印象です。
お店のポップやチラシなどで集客することも大切ですが、それだけですと、例えば10万人規模以上の友だち数を目標とする場合だと限界がきてしまいます。
小規模の友だち数でいいのか?10万人規模のアカウントにしたいのか?という目標次第で、広告出稿やスタンプ施策などの集客方法を考えておいたほうが良いと思います。
●五反田 目標とする友だち数を獲得するための広告配信など集客方法のプランを事前にしっかりと計画することで友だち数の伸びを確保しやすくなります。
どんな顧客に友だちになってほしいかで集客方法を考える
●前田 最近、友だちの母数と質についての相談も多く、一定の母数は集まっているけどキャンペーンが終わったらすぐにブロックされるなど顧客がなかなか定着しないことで悩まれている企業も増えています。
たくさんのキャンペーン行って母数を広げても、インセンティブ目当てのユーザーはスタンプをもらってブロックしたり、キャンペーン以外のメッセージを見てもらえない可能性が高いです。ですので、どういう目的でアカウントを活用する予定なのか、ある程度想定した上でその目的に合った友だちを集めるにはどういう集客方法を行ったら良いかを検討する必要があると思います。
– アカウントの目的を定めた上で、どんな顧客に友だちになってほしいかを検討する、その上で集客方法を検討するという流れですね。とにかくアカウントに友だちをたくさん集めたいという要望はよくありますか?そういう要望にはどのように提案しているか教えてください。
●五反田 LINEには、たくさん集客メニューがあるので集客費用とどれくらい獲得できるのか、ブロック率などから選定します。トーチライトでは、集客メニューから最終的に友だちとして残る集客単価を過去実績も加味して要望に合う施策を提案しています。
また今後おこなう施策とのバランスを見て組み合わせています。例えば、運用初期には集客を大きくおこない、中期以降は規模が小さいものの質の高い友だちを獲得する目的の施策に移行していくなどです。
ただし、友だちを集めすぎると配信費用が多く発生してしまうので、今後の配信内容や回数から費用を割り出し、集客コスト全体の予算と照らし合わせながら検討する必要があります。
●前田 費用感も大きくなるケースもありますので、集客やブロック率、友だち数などを鑑みて半年や年間のシミュレーションを出したりしています。
●五反田 友だち数によって配信費が変動するので、広告費を一度に使うのではなく、友だち数の推移をみてどのくらいの規模感のアカウントにしていきたいかも考える必要が出てきます。
– なるほど、友だちを集めれば良いというものでもないということですね。考慮するべきことが結構ありますね。
●五反田 あとはLINEのメディアの特性上、ブロックするユーザーは必ず一定数いるので、一度獲得した友だち数は尻すぼみしていってしまうことを認識した上で運用するべきだと思います。
ブロック率を下げたいという相談もありますがブロックは”されるもの”なので、それよりも新しい友だちを獲得していく施策も定期的に行うことが大事です。
施策ごとにどの指標を重視するか考える
●前田 あとは、認知拡大のためにメッセージを開封してもらうことなのか、購買目的としてリッチメニューからクリックして購入に繋げることなのか優先順位を考えておくことも大事です。
開設して運用を初めた時に、例えば評価ポイントがメッセージの開封率であれば、友だちの母数を確保し“いかに開封してもらえるか”を重視します。なので、ブロック率が高くてもここはあまり重く受け止めないなど考えることができます。
– 全ての数値を良くすることは難しいので、どの指標に重きをおくかは開設前だけではなく毎回考えるべきですね。
あらかじめ大まかなスケジュール設計をしておく
●前田 目的を決めやりたいことが決まったら、実施日まで逆算してあらかじめスケジュールを設計しておくことが大事ですね。DialogOne®︎などメッセージングAPIに対応したツール※1を利用する場合は特に。
ただアカウントを開設してメッセージを送るだけであればすぐにできますが、何か施策を行う場合は準備にどれくらいかかるのかを把握しないと実施することが難しい場合もあります。
– スケジュールは年間でプランニングする必要がありますか
●前田 あらかじめ商品発売やイベント日など企業の情報がわかっていたら年間でスケジュールを引くことは可能ですが、急に発売など決まるが多いので予定どおりにいかないケースもよくありますね。
ですが、想定の配信回数や予算から大まかなスケジュールを出すことは可能です。
●五反田 キャンペーンや追加の配信を行ないたい場合は都度スケジュールを引き直して予算内で可能か、追加で予算が必要か、など調整しています。
※1 :「DialogOne®︎(ダイアログワン)」とは、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社が提供しているLINE APIに対応したメッセージング管理ソリューションです。
https://solutions.dac.co.jp/dialogone
おわりに
どのような目的でアカウントを運用して、どんな顧客に特に友だちになってほしいのか。
そのための集客施策や日々の運用PDCAのスケジュールを、開設前にきちんと設計しておくことで、開設後のアカウントが成功しているかどうかの判断がとてもしやすくなります。
トーチライトでは、今回ご紹介した内容はもちろん、企業の狙いやマーケティングの方針からターゲットや配信設計、KPIなどより精緻に全体設計をするお手伝いさせていただいております。アカウント運用の設計や運用だけでなく、広告配信やツールと併せて一気通貫したLINEアカウント戦略を提案することが可能です。お困りの方はご相談ください。
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